
あかりをつけて、それを台の下におく者はいない。
むしろ燭台の上において、家の中のすべてのものを照らすのである。
そのように、あなたがたの光を人々の前に輝かせなさい。
こんな願いのもとに「あかりの家」は開設されます。自閉症という障害をもつ人たちを中心とした精神薄弱者更生施設(現、障がい者支援施設)「あかりの家」。
しかし、それは決して障害のある人ばかりが集まる所ではありません。いろんな人がいろんなあかりをもって、そして大きな光を輝かそうとする家なのです。年老いた人、若い人、男の人、女の人、障害のある人、ない人、この世に生きるすべての人が集まる普通の家なのです。
しかし、私たちはともすると弱い人や障害のある人のもっているあかりを見失いがちです。そのあかりに気づかず、一見めにとまるようなあかりに気をとられがちです。でも、世の中には障害のある人もいて自然なのです。男の人と女の人がいるように。年老いた人と子供がいるように。そして今まで私たちが気づかずにいた障害をもっている人のあかりを今しょく台の上におくことによって、私たちはこの社会がより明るく、より住みやすく、より美しくあってほしいと願うのです。
ともに生きるという存在そのものの連帯が人間社会、生物社会において唯一の真実だと思えるからです。私たちはその実践の場として、障害のあるなしを越えた、ともに生活していく家を築きたいと願っています。皆様のご支援、ご理解を願ってやみません。
1985年1月